ドン・キホーテ「7532」


暮も押し迫った12月30日、最高コンプライアンス責任者(CCO)による
不正支出が発覚した。元取締役(2010年12月14日辞任)が複数年度に
わたり会社資金の不正支出を行っていたことが判明したことを公表。
2009年1月から 2010年10月までにわたって、同取締役が決裁したコン
サルティング費用約3,134万円が実体のない不正な支出であったことが、
同社の内部監査により判明したという。

この取締役は、法令順守などを担当する最高コンプライアンス責任者
(CCO)の常務取締役だった。不正は12月に入ってから判明し、同取締
役は不正支出した資金を私的に流用したことを認めている模様。


●ドン・キホーテの有価証券報告書(2010年3月期)の
 【コーポレート・ガバナンスの状況】の記載


【コーポレート・ガバナンスの状況】
(2)内部統制システムの整備の状況
   当社は、会社法及び会社法施行規則に基づき、以下のとおり、
   業務の適正を確保するための内部統制システムを整備いたします。

  ①取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保する
   ための体制
   3)コンプライアンス担当役員として、CCO(Chief Compliance
     Officer)を任命し、コンプライアンス(法令遵守)及び内部
     統制に関する事項を統括せしめる。

  ⑤使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するた
   めの体制
   1)取締役会の決議に基づきCCOがコンプライアンスの推進・徹
     底を図る。


つまり、取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保する
ために、また、使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを
確保するために、コンプライアンス及び内部統制を統括する立場である
CCOが、自ら内部統制システムを崩壊させたということである。「不正
行為の調査を外部弁護士に委託しており、今後の調査の経過及び結果を
必要に応じて開示してまいります。」とのことである。今後の推移を
監視したい。