ロイヤルHD(8179) 会長を解任 



外食大手のロイヤルホールディングスは3日、臨時の取締役会
を開き、「適格性に問題がある」として、会長の今井明夫氏を
解職し、取締役に降格させる人事を決定した。今井氏は3月予
定の定時株主総会で、取締役からの解任される可能性がある。


同社によると、今井前会長は1月14日にほかの12人の株主
と連名で会社側に「株主提案権行使に関する書面」を提出。
3月の株主総会で任期を迎える取締役の人事案について、執行
部提案とは異なった人事を求めていた。今井前会長は「顧客満
足度が低いのは現執行部の責任」などと主張していたという。
13人の保有株式数は発行済み株式総数の0.1%未満だった。

執行部は、提案取り下げを求めて前会長側と協議したが、主張
は平行線をたどったため、臨時の取締役会で解職を決議した。
記者会見した菊地唯夫社長は「自分としては、間違った経営は
していない。前会長の提案は非常に残念」と述べた。極めて
異例とも言える上場企業のトップの解任劇である。

菊地社長は、昨年2月24日、外食業界を取り巻く厳しい経営
環境を乗り越えるため、若返りを図り意思決定の迅速化につな
がる経営体制へ変更するとして、今井会長のあとを継いで社長
に就任した。昭和40年生まれで、今井会長の20歳年下であ
り、他の取締役も全て昭和20年代生まれで、飛び切り若い。
この交代劇に原因を発して可能性もあり、今後の推移を見守り
たい。