全世界で7700万人分の個人情報が流出した可能性があるソ
ニーのプレイステーション・ネットワーク(PSN)」とキュリオシティ
について、ハッカー集団とソニー側が国外でトラブルになっていた
こと大きな要因であるという指摘がある。

ソニー・コンピュータエンタテインメントは日本時間の4月21日、
ホームページで同日昼ごろからPSNの利用停止を掲載。23日に
はハッカーによる不正侵入を仄めかしていた。有識者の指摘とし
て、不確かな情報を出すと逆に混乱するので、被害の拡大防止の
ためにネットワークを遮断したのは正しい対応であったが、ソニーと
ハッカー集団とのトラブルを挙げる。

PSNのセキュリティーの根幹情報をハッカーがブログで公開したこと
に対し、ソニーは1月、国外でハッカーを提訴した。これに反発した
ハッカー集団が「情報は自由だ」とソニーへのネット攻撃を宣言し、
欧州のプレイステーションのサイトなどが攻撃を受け、閲覧できなく
なる状態が続いていた。ハッカー集団は内部告発サイト「ウィキリーク
ス」と関連があると指摘する情報筋もある。昨秋、マスターカード、ビザ、
アマゾンなどがウィキリークスの寄付金集めやサーバー利用のサービス
を中止したところ、ハッカー集団がネット攻撃してサイトがダウンした。
ウィキリークスは否定しているが、ハッカー集団の支援があったという。
日本の企業が狙われたのは初めてだが、ハッカー集団は互いにどこ
の国の誰か知らずに同じ対象を攻撃する。ターゲットは広がる一方で
あるが、指導者はおらず取り締まりは難しいのが現状で、他社のシス
テムもいつ攻撃にさらされるか解からない。ネットワークに内在する
リスクである。