JT社長の交代要求 英ファンドが財務省へ書簡を提出


英投資ファンドのザ・チルドレンズ・インベストメント・ファ
ンド(TCI)が日本たばこ産業(JT)の木村宏社長ら経営陣
の交代を求める書簡を財務省に送っていたことが9日、判明した。
経営陣が株主の利益を損ねているなどと批判しているという。

JTは、財務省は発行済み株式の50%超を保有、社長らの選任
や解任の権限を持っている。財務省幹部は「意見として受け取った
が、特段の対応は考えていない」と発言している。

JTによると、TCIは今年3月末で0・68%を保有。「社長らが
適切な経営を行えば、日本政府保有のJT株の価値は約3兆2千億
円に倍増する」などと主張しているという。 TCIは「物言う株主」
として知られ、2008年に電源開発(Jパワー)の株式を買い増し
を計画し、増配などを要求。その際、政府は公共性の高い事業を守る
との理由で、初の中止命令を出した経緯がある。